【ドローン飛行前点検】ベテランでも忘れがちな飛行前10のチェック項目
ドローンを飛ばす前には安全点検をしましょう!!
空撮用ドローンの価格も安くなり、性能も日々向上し続けております。
当然、安全性能も日々進化しておりますが、それでもドローンの墜落事故というものは絶えないもの。
ドローンを安全に操縦するためには、専門の知識と技術が必要になってきます。
そこで今回はドローンを安全に操縦するために必要なフライト前の点検事項と飛行環境についてご案内していきます。
- ドローン飛行前の準備7項目
- ドローンのプロペラは正確に装着されてる?
- プロペラや本体に破損はないか点検しよう!
- プロペラガードは装着すべきか?
- 送信機とドローンの電源を入れて、ドローン本体そのもののセルフチェックに異常がないかをチェックします。
- GPSシグナルの状態を確認します。
- 送信機のバッテリー残量も確認しましょう。
- HD画面をチェックしましょう。
- 画面が緑色になっていることを確認しましょう。
- コンパスキャリブレーションを行いましょう。
- コンパスキャリブレーションに成功した場所をドローンのフライト場所にしましょう。
- ホームポイントが更新されました。音声確認する
- DJIドローン19の空撮テクニック
- ドローン飛行後の点検4項目
- まとめ
ドローン飛行前の準備7項目
① 無人航空機の確認
- 機体の登録及び有効期間に問題はないか?
- 機体認証及び有効期間並びに使用の条件(運用限界)
- 整備状況 等
② 操縦者の確認
- 技能証明の等級や有効期間
- 操縦者の操縦能力、飛行経験、訓練状況等
③ 飛行空域及び周辺状況の確認
- 現場に第三者はいないか?
- 地上又は水上の状況をチェック
住宅、学校、病院、道路、鉄道等 - 航空機や他の無人航空機の飛行状況を確認
- 障害物や安全性に影響を及ぼす物件はないか?
高圧線、変電所、電波塔、無線施設等の確認 - 小型無人機等飛行禁止法の飛行禁止空域
- 緊急用務空域
- 飛行自粛空域等に該当していないか?
④ 気象の状況の確認
運航当日の気象状況に問題はないか確認しておくこと。
- 当日は雨が降ることはないのか?
- 風向きや風速はドローンの運航に問題ないか?
- 注意報は出ていないか?
気象については以下の記事をご覧ください。
⑤ 航空法など必要な手続きを取っているか?
- 飛行許可・承認の取得しているか?
- 技能証明書を携行しているか?
- 飛行日誌を携行しているか?
- 許可・承認書を携行しているか?
- 運用場所の使用許可を取得しているか?
ドローンの運用には様々な許可や承認が必要です。
また当日現場に携行しておくべきものもたくさんあります。
忘れずに用意しておきましょう。
⑥ 立入管理措置・安全確保の措置
- 飛行マニュアルの作成
- 第三者の立入りを管理する措置
- 安全管理者や補助者等の配置・役割・訓練状況
- 緊急時の措置対策はできているか?
飛行当日は何も知らない第三者が立ち入る可能性があります。
現場で安全に運用するために補助者の配置に問題ないかチェックしておきましょう。
また緊急着陸地点や安全にホバリング・旋回ができる場所の設定もできるとなおよしです。
⑦ 飛行計画の策定及び通報
「ドローン情報基盤システム(DIPS2.0)」に入力しておきましょう。
DJIのドローンのプロペラには『黒』と『白』の2種類タイプがあります。
プロペラと取り付け部分の色を合わせて正確に設置しましょう。
またプロペラをはめ込む時は一つずつ確実に行いましょう。
プロペラの取り付けがちゃんとできていないと、始動と同時にタケコプターのように飛んでいってしまいます。
プロペラにヒビや欠けなどが生じていないかをチェックしておきましょう。
またphantom・Mavic PROなどのドローンのプロペラはプラスチックでできているため半年程度使用を続けていると少しずつ経年劣化し、もろくなっていきます。
プロペラの強度も弱くなっていくため、チェックし違和感があれば交換しましょう。
ドローンそのもののホバリングのバランスに違和感を感じた場合、プロペラを交換するだけで改善することがあります。
プロペラは「消耗品」と理解しましょう。
予備プロペラは常に携行しておくことをオススメします!
ドローンのプロペラは一種の凶器ですが、プロペラガードを装着することで万が一の事故を軽減させる効果があります。
しかし、どんな現場でもプロペラガードを装着した方がいいのかと言われると一概に良いとは言い切れません。
プロペラガードを装着することでドローンの重量と表面積、バランスを崩しやすくなります。
特に強風下ではプロペラガードを装着することで、より風の影響を受けやすくなるリスクがあります。
- プロペラガードを装着すべきか?
- そもそもドローンを飛ばすべきか?
強風下では上記のような選択肢も含めて、何が一番安全に運用できるのか一考しましょう。
まず電源を入れる手順は、
送信機➡︎ドローン
の順番で行いましょう。
ドローン本体の電源を先に入れると万が一でも誤動作を行う可能性があるためです。
細かいかもしれませんが、小さな積み重ねが安全飛行の習慣になります。
そして電源を入れるとドローンはセルフチェックを自動的に開始します。
その時に異常がないか確認しましょう。
DJIのドローンであれば、異常があれば通常とは違うLED点滅がされるはずです。
GPSシグナルは上記写真の赤丸部分で確認できます。数字はGPSを何個感知しているか示しております。
アンテナが3本以上になっていることを確認しましょう。
またGPSを10個以上感知していることが望ましいです。
GPSの受信数が少ないとはじめはGPSモードでも急に ATTI(完全手動モード)になる可能性があります。
https://drone-aerial-corps.com/2017/10/20/atti/
意外と忘れがちなのが、送信機のバッテリー残量になります。
こちらもしっかり充電されていることを確認しておきましょう。
送信機のバッテリー残量はプロポの電源ランプを見ることで確認できます。
バッテリーの状態をチェックすることができます。
寒冷地などバッテリー温度が低すぎる場合、警告が出ますので、その場合は事前にバッテリーを温めるなどの余熱作業が必要になります。
気温などの環境も大いに作用してきますので、注意しましょう。
夏場のバッテリー管理について
夏場ドローンを運用する場合、必要以上にバッテリー温度が上がりすぎてしまう傾向にあります。
iPadなどモニター含めて、温度管理には十分気をつけましょう。
https://drone-aerial-corps.com/2018/08/29/summer/
冬場のバッテリー管理について
冬場のバッテリー温度も重要です。
温度が低い状態では、バッテリー内の電圧とセルバランスが下がりやすくなります。
電圧が低い状態でフルスロットルでドローンを運用すると墜落の原因になります。
https://drone-aerial-corps.com/2017/12/22/battery-2/
画像転送チャンネルを干渉状態をチェックしましょう。
写真のように画面の大部分が「レッドライン」になっている場合、
「電波の干渉が大きい」ことを意味していますので、ドローンのフライトは控えるようにしましょう。
電波干渉が原因で墜落する事故も増えつつあります。
また電波干渉が原因の場合で事故が行った場合、操縦者が「なぜドローンは墜落したのか?」理解できない場合が多いものです。
この辺りも事前の知識の有無で大きく差が開いてしまいます。
HD画面のチェックもしっかり行うようにしましょう。
いろんな場所でチェックしてどういう地形や環境が電波が強いのか経験を積みましょう!
ドローンの墜落原因は以下の記事をご覧ください。
ドローン初心者のうちは必ず『緑色』の状態になっていることを確認しましょう。
コンパスキャリブレーションの実施頻度に関して
- フライト毎に毎回行う。
- アプリからの警告に従って行う。
- 金属などに囲まれた環境に長時間放置した場合に行う。
プロのドローン操縦士でも意見が分かれるところですが、DJI社ではフライト毎に行うことを推奨しております。
個々人で正確な判断ができない場合は、毎回コンパスキャリブレーションを行うよう習慣付けしたほうが無難と言えるでしょう。
DJIの最新バージョンでは必要な時、キャリブレーション表示がされるようになりました。
実際にプロポよりドローンの起動を行うと、「ホームポイントが更新されました。」を音声でお知らせがあります。
それはホームポイントの更新が成功したことを意味します。
画面上でも表示されますので、しっかり確認していきましょう。
DJIドローン19の空撮テクニック
- 前進
- 後進
- 横移動
- 俯瞰上昇
- 俯瞰前進
- 固定
- 上昇
- 下降
- パン(回転)
- 斜め移動
- 円移動
- 前進+上昇
- 後進+上昇
- 下降+チルトアップ
- 上昇+チルトダウン
- 低空飛行
- 対象物通過
- 前進+上昇+障害物
- リヴィールショット
闇雲に飛ばすだけでなく、いろんな撮影方法を学ぶことでより有効にドローンを使うことができます。
ドローン飛行後の点検4項目
- 機体にゴミ等の付着はないか?
- 機体のネジのゆるみ等はないか?
- プロペラや本体に損傷やゆがみはないか?
- 各機器の異常な発熱はないか
飛行中に問題なくドローンが飛んでいても、点検をしましょう。
気づかないうちに虫や草を切り裂いている場合が多いものです。
プラスチックでできている場合が多いので、徐々に摩耗していきます。
簡単なチェックでもいいので、飛行後の点検を習慣にしましょう!
まとめ
GPSの受信状況やバッテリーの温度・電波の干渉状況までチェックしている方は意外と少ないような印象です。
特にドローンを始めたばかりの方は、その辺りの理屈なども含めてすぐには理解しづらい部分も大いにあると思います。
始めはしっかりと理屈まで完全に理解することは難しいものですが、日々のフライトよりチェックすることを習慣付けることで理解が深まることでしょう。
ドローンは誰でも気軽に購入し、扱えるようになった今だからこそ基本を忘れずに操作していきたいものです。