【カテゴリー分類】無人航空機ドローンを屋外で飛ばすために必要な手続き|3章③
この記事では「無人航空機を屋外で飛行させるための手続きについて」紹介していきます。
前項目の「無人航空機と航空法」に関してはこちらの記事をご覧ください。
無人航空機の飛行形態の分類(カテゴリーⅠ~Ⅲ)
2022年後半、無人航空機に免許制度が開始されました。
飛行の禁止空域や飛行の方法によってそのリスクに応じて上記のようにカテゴリー分類されることになります。
無人航空機の飛行におけるカテゴリー分類とは?
飛行区分・方法
- ①:空港周辺、150m以上、催し場所(イベント)、危険物輸送、物件投下、総重量25kg以上
- ②:人口集中地区DID、夜間飛行、目視外飛行、人又は物件との距離30m未満
飛行リスクに応じてカテゴリー区分を設定してます。
飛行する空域や飛行方法および各カテゴリー区分で求められる機体認証や操縦者技能認証等について上記表にまとめてます。
機体認証と無人航空機操縦者技能証明
「特定飛行」について、航空機の安全への影響や第三者や各種物件に及ぼす影響から
- 使用する機体
- 操縦する者の技能
運航管理の方法の適格性を担保し、安全を確保する必要があります。
無人航空機登録ポータルサイト
使用する機体については「機体の認証(無人航空機登録ポータルサイト)」。
技能証明制度
操縦する者の技能について「技能証明」の制度があります。
機体認証や技能証明については、ドローンの飛行形態のリスクに応じて区分されます。
カテゴリーⅢ飛行
第一種機体認証及び一等無人航空機操縦士
カテゴリーⅡ飛行
第二種機体認証及び二等無人航空機操縦士と区分されています。
機体認証のための検査
機体認証のための検査は、国又は国が登録した民間の「登録検査機関」が実施します。
機体認証の有効期間
- 第一種は1年
- 第二種は3年
能証明の有効期間
- 一等:3年
- 二等:3年
技能証明のための試験は、国が指定した民間の「指定試験機関」が実施します。
技能証明の有効期間は、一等及び二等ともに3年になります。
カテゴリーⅠ飛行|免許なし・許可承認不要
飛行区分・方法
- ①:空港周辺、150m以上、催し場所(イベント)、危険物輸送、物件投下、総重量25kg以上
- ②:人口集中地区DID、夜間飛行、目視外飛行、人又は物件との距離30m未満
- 特定飛行をしなければ、特に各種手続きなしでドローンを飛ばすことができる。
「特定飛行」に該当しない飛行を「カテゴリーⅠ飛行」といいます。
「カテゴリーⅠ飛行」の場合、航空法上は特段の手続きは不要で飛行可能となります。
飛行計画や飛行日誌についても「推奨」となっており、義務でもありません。
ドローンの免許制度ができ、免許がなければ外でドローンを飛ばせないと無条件で思い込む方も多いと思います。
特定飛行しないカテゴリーⅠであれば手続きは不要
しかし趣味程度の空撮で場所と条件「カテゴリーⅠ飛行」であれば特に免許や許可承認申請など不要でドローンを飛ばすことができます。
特定飛行についてはこちらの記事でも詳しく解説しております。
カテゴリーⅡ飛行とは?
ややこしいですが、カテゴリーⅡBとⅡA2種類に分かれてます。
なんでカテゴリーⅠ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳにしてくれなかったのか謎すぎる。
「特定飛行」のうち、無人航空機の飛行経路下において無人航空機を飛行させる者及びこれを補助する者以外の者(以下「第三者」という。)の立入りを管理する措置(以下「立入管理措置」という。)を講じたうえで行うものを「カテゴリーⅡ飛行」といいます。
引用:国土交通省
その他のカテゴリーⅡ飛行を「カテゴリーⅡB飛行」という。
カテゴリーⅡBに該当する飛行
- 人口集中地区(DID)
- 夜間飛行・目視外飛行
- 人・物件との距離30m未満
必要な技能や許可承認
- 機体認証:必要
- 二等ライセンス:必要
- 許可承認申請:不要
- 飛行計画:必要
- 飛行日誌:必要
- 事故報告:必要
カテゴリーⅡAに該当する飛行
- 空港周辺
- 150m以上の空域
- イベント上空
- 危険物の輸送
- 物件投下
- 総重量25kg以上
- 人口集中地区(DID)
- 夜間飛行・目視外飛行
- 人・物件との距離30m未満
カテゴリーⅡ飛行のうち、空港周辺、高度150m以上、催し場所上空、危険物輸送及び物件投下並びに最大離陸重量25kg以上の無人航空機の飛行は、リスクの高いものとして、「カテゴリーⅡA飛行」といいます。
航空法で言う「特定飛行」のほとんどが含まれます。
カテゴリーⅢとの差は「第三者の上空を飛行」するか否かです。
必要な技能や許可承認
必要な技能や許可承認に関してはややこしいので、上記に掲載した表でご確認ください。
カテゴリーⅢ飛行
飛行区分・方法
- ①:空港周辺、150m以上、催し場所(イベント)、危険物輸送、物件投下、総重量25kg以上
- ②:人口集中地区DID、夜間飛行、目視外飛行、人又は物件との距離30m未満
ここが一番厳しいカテゴリーになります。
同時に今までのドローン規制ではほぼ不可能だったドローンの運用分野になります。
第三者上空における特定飛行を「カテゴリーⅢ飛行」になります。
最もリスクの高い飛行となることから、その安全を確保するために最も厳格な手続き等が必要になります。
ドローンの一等ライセンスに関しては、2023年1月時点ではまだ未知数の試験です。
航空力学に関して深い理解が必要であり、二等ライセンスの座学内容と比較して格段に難しいと予想されます。
また一等資格に対応するドローンがまだないことも問題になってます。
DJIも日本の規制に関しては一歩引き気味ですし、今後どう動くか注目ですね。