DJI社 空撮用ドローンの『カメラ』設定を極める方法【完全保存版】
どうもDRONE WALKER(ドローン ウォーカー)編集長の吉武穂高です。
このブログを見てくれている方の中には『DJIの空撮ドローン』をお持ちの方も多いと思います。
しかし、
カメラの設定項目まで詳細に理解して使いこなしているはほとんどいない
と思います。
というわけで、今回は『DJI GO4アプリのカメラ設定項目』についてご紹介していきます。
DJIの空撮用ドローンとは
ドローンの世界シェア率7割以上を誇る会社が『DJI』になります。
価格10万円台から4K映像撮影できるドローン『Mavic2 PRO』などカメラ機材としても非常に優秀です。
DJI GO4のカメラ画面
- ここで写真・動画の切り替えを行います。
- 撮影ボタン:タップすると撮影します。
- カメラの設定:詳細な設定に移ります。
- 再生:撮影した写真や動画の確認ができます。
カメラの設定画面は、画面右側に集中しています。
ここら辺の画面についてはざっくり理解している方も多いと思います。
今回はここからさらに、詳細な設定項目について解説していきます。
カメラのオート・マニュアル設定
まずは画面左上のカメラの設定から見ていきましょう。
上記の画面から
- AUTO:オート
- A:絞り優先
- S:シャッタースピード優先
- M:完全マニュアル設定
と選ぶことができます。
カメラ設定のことはまだよくわからないという方はとりあえず『AUTO』で撮影するとよいでしょう。
Phantom4Pro以上のドローンは、F値を変えることができますが『Mavic AIR』などはF値が固定になります。
カメラ設定を見てみよう!
これがカメラの設定項目になります。
真ん中の『カメラマーク』の部分は『動画・静止画』で画面が変わります。
右側は全般的なカメラ設定項目で、動画・静止画共通しております。
ではまず『動画撮影』におけるカメラ全般の設定項目を確認していきましょう。
『動画』の設定項目
①|ビデオサイズ
空撮した動画の『解像度』と『Fps(フレームレート)』の設定ができます。
MavicAIR以上ドローンは『4K動画』の撮影ができます。
ただ当然、解像度とフレームレートを大きくすればするほど、データの使用量が膨大になりますので、ご注意ください。
私はプライベートでは4K24fpsで撮影してます。
仕事の場合は、ディレクターに指示を仰いでもらって設定してます。
普通にYouTubeやSNSに軽くアップする程度であれば、
フルHD(1080p)あたりで十分だと思います。
②|映像フォーマット
動画ファイルの形式を設定することができます。
- MP4:最もメジャーな動画ファイル形式になります。
- MOV:Apple製品と相性がいいファイル形式になります。
もしお手持ちのパソコンなどで映像がうまく出力できない場合は、『映像変換ソフト』などを使用する必要があります。
https://drone-aerial-corps.com/2018/07/20/supermedia/
③|NTSC/PAL
『NTSC』と『PAL』は放送規格になります。日本では 『NTSC規格』です。
日本のDVDプレーヤーは『NTSC』以外、再生できない場合があります。
わかりにくいので、ここは触れないようにしておきましょう。
④|ホワイトバランス
ホワイトバランスの設定を変更することで、動画や静止画の雰囲気が大きく変わります。
元々『ホワイトバランス』とは白いものをちゃんと白く見せるための調整機能ですが、それだけではありません。
撮影者のイメージ通りの雰囲気を伝えるためにも非常に役に立ちます。
ホワイトバランスの変更でこんなに印象が変わる
全く同じ場所、時間でホワイトバランスを変えて撮影した写真になります。
ホワイトバランス早見表
K(ケルビン)という単位で示されますが、数字が低ければ低いほど赤みが増し、数字が高ければ高いほど青くなります。
表現したい世界観に応じて、ホワイトバランスの設定を変更するとよいでしょう。
⑤|ピクチャースタイル
こちらも映像の雰囲気を大きく変えるカラーになります。
通常、映像を撮影し、編集段階で『カラーグレーディング』で色を調整しますが、 DJIの空撮ドローンには初めからおしゃれな『カラープリセット』が用意されております。
逆に編集時のカラーグレーディングする手間を省いてくれるので、いい感じのカラーがあればぜひ使って見てください。
実際のカラーの雰囲気は以下の動画を参考にしてみてください。
撮影場所やその日の天候などでも結構変わりますので、いろいろ試してみると面白いです。
動画で見るDJIのカラー
『Mavic AIR』は2種類のカラーのみ!
MavicAIRの場合は
- 標準
- D-Cinelike
の2種類からしか選択できません。
⑥|映像信号
とりあえず初期設定の『H.264』で大丈夫です。
一度265にしてうまく映像が再生できず、散々な目にあったことがあります笑
必要に応じてファイル形式の変更が必要な場合もありますね。
『写真(静止画)』のカメラ設定
- カメラモード
- 写真サイズ
- 画像形式
- ホワイトバランス
- ピクチャースタイル
- カラー
上記6項目になります。
①|カメラモード
写真撮影時にいろんなモードで撮影することができます。
- シングルショット:普通の写真
- マルチプル:連写モード
- AEB:露出変更によるHDR写真の撮影可能
- タイマー:タイマーで時間調整
- パノラマ:縦長写真やパノラマ写真の撮影可能
AEB
EV値を変えて、複数枚の写真を撮影してくれます。
EV値の異なる同一構図の写真を合成することで『HDR(ハイダミックレンジ)写真』にすることができます。
HDR写真で海外風のキレキレの写真に!
タイマー
- 5S
- 7S
- 10S
- 15S
- 20S
- 30S
- 60S
と選ぶことができます。
パノラマ
- 球体
- 180
- 垂直
- 水平
と複数枚の写真を合成して特殊な写真を撮影することができます。
球体
パノラマ
縦長写真
②|写真サイズ
写真サイズのアスペクト比を決めることができます。
- 4:3
- 16:9
- 3:2
の3つから選択することができます。
③|画像形式
通常は『JPEG』のみですが、カメラマンによっては必ず『RAW』撮影する方もいます。
『RAW』は画像ではなく、『生データ』になりますので、『Lightroom』などで『現像』する必要があります。
カメラ全般の設定項目
1|ヒストグラム
この設定を『オン』にすると画面に『ヒストグラム』が表示されます。
ヒストグラムとは、撮影した映像の明暗がグラフで理解できるためのツールです。
- グラフの山が右側にあるほど明るく
- グラフの山が左側にあるほど暗く
なります。
スマホやタブレットなど屋外の環境により、画面が見づらい場合がありますよね。
そんな時は、ヒストグラムから映像が『白とびや黒つぶれ』していないか確認できるとよいでしょう。
2|スマートアームのLED
ドローン本体のアームは初期設定では『LED』により点灯しています。
しかし、撮影環境によっては、消したい!という方もいると思います。
この項目で、LEDのオンオフ表示を切り替えることができます。
3|露出オーバー警告
この設定を『オン』にすると、露出オーバーしている部分が『網目状』で表示されます。
そのまま撮影してしまうと『白とび』したまま映像を撮影してしまう場合がありますので、カメラの設定を変更するなどして対処しましょう。
ドローンは屋外の晴天下での撮影が多いため、『露出オーバー』になりやすいです。
『NDフィルター』は必須道具と言えますので、揃えることをおすすめします。
4|動画字幕
この設定をオンにすると、動画を撮影しているカメラ設定の情報を画面下に表示してくれます。
5|グリッド
画面モニター上に『3分割構図』のグリッド線を入れることができます。
写真撮影時の構図取りや中央の位置の確認。水平確認なども行えるため非常に便利です。
6|アンチフリッカー
基本は『オフ』になってます。
室内などで撮影する時、蛍光灯や照明のチラツキを軽減できる機能になります。
7|ファイルインデックス
保存した写真や映像のデータのファイル番号の設定になります。
通常撮影した順番ファイル番号が決まりますが、その設定を変更することができます。
8|未合成パノラマ写真の保存
ドローンの空撮写真は
- パノラマ
- 球体
- 縦長写真
など複数枚の写真を組み合わせて撮影するモードがあります。
その時、全ての写真を個別に保存するか否かを選択できます。
球体写真などは膨大な数の写真を撮影しますので、『RAW』で撮影してしまうと結構なデータ量になりますのでご注意ください。
9|保存場所(MavicAIR限定)
現状『MavicAIR限定』の機能になりますが、記録したデータの保存場所を
- マイクロSDカード
- 内部ストレージ(容量7G)
と選択することができます。
マイクロSDカードにデータが保存したと思っていても、実は内部ストレージの方に保存されていたというケースもありますので、購入時は先にチェックしましょう。
(ドローンとパソコンを繋げてデータ移行は結構めんどいです。)
10|SDカードフォーマット
ドローンにセットした『マイクロSDカード』のデータをフォーマット(初期化)するための機能になります。
前日のフライトでパソコンや外づけHDなどにデータ移行して、PC上でデータを消去したと思っても、ごく稀にドローン内では、データが残っていると勘違いするケースがあります。
そうなるとすぐにデータ量がいっぱいですと表示されるケースもありますので、その日1日のフライトが始まる前に『SDカードフォーマット』しておくとよいでしょう。
ただし、映像データを別媒体に保存してない場合は全部リセットされてしまいますので、ご注意ください。
まとめ|DJI GO4のカメラ設定を使いたおそう!
というわけで『DJIドローン』のカメラ設定についてご紹介させていただきました。
カメラに対しての知識がないと、見るだけで訳のわからない項目も多いですが、使いこなすことでより理想の写真や動画を撮影できるようになります。
少しずつでいいので、自分で理解できる領域を増やしていきましょう!