【開局なしでFPVドローン】DJI FPVの飛行性能と注意点を徹底レビュー
DJI FPVのスペック早見表
発売元 | DJI |
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製品名 | DJI FPV |
予約開始日 | 2021年3月02日~ |
価格 | 通常版:154,000円(税込) フライモアコンボ:33,000円(税込) |
重量 | 日本版:795g |
サイズ(展開時) | 255×312×127 mm |
カメラセンサーサイズ | 1/2.3インチCOMS |
最大静止画サイズ | 3840×2160 |
レンズ画角 | FOV150度 35 mm判換算:14.66 mm |
絞り | F2.8 |
動画性能 | 4K 50/60fps フルHD 50/60/100/120fps |
プロペラサイズ | 3インチ |
最大時速 | 140km/h |
加速度 | 0→時速100kmまで2秒 |
最大飛行時間 | 20分 |
最大風速抵抗 | 39〜49 km/h |
専用アプリ | DJI FLy |
フライトシミュレーター | DJI Virtual Flight |
映像伝送システム | OcuSync 3.0 |
どうもDRONE WALKER編集長の吉武穂高です。
今回は2021年3月2日発表の「DJI FPV」について紹介していきます。
DJIと言えば、飛行安定性の高い優秀な空撮用ドローンが主流でした。
ついにFPVの分野に進出してきたということで超期待大です。
しかも、日本で運用しやすいように「技適」と「電波」の問題はクリアしてくれました。
というわけで、「DJI FPV」について詳しく紹介していきますので、よろしくお願いします。
- 自作FPVの手間を一気に解消してくれたドローン
- FPVドローンを無線資格や開局なしで飛ばせる
- ゴーグルは目視外なので、飛行承認申請が必要
- 最大4K60fpsの超広角カメラ
- DJIの安定性とFPVのアクロのいいとこどり
DJI FPVと従来のDJI機は何が違うの?
- 画角の違い(FOV150度)
- ジンバルの有無
- プロペラが映り込む
- N,Sモードの操縦感覚は従来のDJIに近い
- スピード感が全然違う
- ゴーグルがある分セッティングが手間
詳しくはYouTubeで語ってますが、上記項目が異なります。
従来のDJIと近い感覚で操縦できるけど、アクションカメラのような画角とジンバル性能の違いで撮影できる映像はまったく違います。
「DJI FPV」のノーマルモードなら、従来のDJIと同じような映像を撮影できると期待しない方がいいです。
【DJI FPV】セット内容を見てみよう!
単品の場合
- 価格:154000円
- ドローン本体
- 専用コントローラー
- 専用ゴーグル
- バッテリー:1セット
- プロペラ:2セット
- 各種ケーブル
プロポ(コントローラー)
- 重量:346 g
- 駆動時間:約9時間
- 動作周波数:2.400〜2.4835 GHz
5.725~5.850 GHz(日本は2.4 GHz帯のみ利用可)
今までのDJI機と違って上部にスマホセットができないみたいです。
セット内容(フライモアコンボ)
- 価格:33000円
- バッテリー2コ
- 同時充電ハブ
- 公式ストアを見る
DJI モーションコントローラー
- 価格:17,600円
- 片手で操縦できる
- 手の自然な動きに基づいて機体を操縦できる
- 公式ストアを見る
【入門】FPVドローンとは?
「FPV」とは「First Person View(ファースト・パーソン・ビュー)」の略になるよ。
意味は「一人称視点」なんだぜ。
ドローンはコントローラーに移るモニターから映像を確認しながら操縦することができる。
このためドローンの操縦者はまるで鳥になったような体験ができます。
専用のゴーグル
DJI FPVの場合は、専用のゴーグルを装着するよ。
ゴーグルには、ドローンに付属しているカメラの映像がリアルタイムで送られてくる。
これまでのDJIドローンはスマホやタブレットに映像が送られていたけど、より没入感のある操縦体験をすることができるんだ。
FPVはドローンに搭載した映像送信機(VTX)から
映し出した映像を映像受信機(VRX)へ電波で送信する方法が一般的だよ。
【注意】ゴーグル装着時は「目視外飛行」にあたる
「DJI FPV」のゴーグルを装着しての運用は、「目視外飛行」に当たります。
重量は「795g」、つまり国土交通省の飛行承認申請が必要になるのです。
そのため、購入して手元に届いてもゴーグルを装着してドローンを飛ばすことはできないのです。
ゴーグル装着でドローンを操縦するためには国土交通省の飛行承認申請が必要
ゴーグルの映像をスマホに出力可能
ただし、ゴーグルを装着せずにドローンを目視して飛ばすことはできます。
またゴーグルの映像は上記図(わかりくい)のように、スマホに出力することができます。
【免許なしでFPVできる】技適+2.4GHz
今回、一番のポイントはここ!
FPVドローンと言えば、始めるために非常にたくさんのハードルがありました。
しかし、今回の「DJI FPV」に関しては、「技適」+「2.4GHz」の周波数帯で無免許で運用可能になりました。
ただし、先ほども紹介しましたが、ゴーグル装着での運用は、目視外になるので「国土交通省への飛行承認申請」は必要になります。
従来のFPVドローンは手続きが煩雑だった
従来のFPVドローンや自作ドローン、タイニーは、「5.0GHz」を使用してきました。
これは映像伝送をする上で、2.4GHzより安定しているためでした。
しかし、日本で「5.0GHz」を使用するには、以下の流れが必要でした。
- 「アマチュア無線4級」以上か「第三級陸上特殊無線技士」などの資格が必要
- 自作ドローンを組み立てる
- さらに「開局申請」の手続き
- さらに「国土交通省への飛行承認申請」
つまりFPVドローンの手間暇を大きく無くしてくれた!!
一般の人が手軽に始めるにはハードルが高すぎるな。
繰り返すけど、
- DJI FPVの運用において無線資格や開局手続きは不要
- ゴーグル装着での運用は目視外飛行なので、国交省への飛行承認申請が必要!
ややこしいと思うかもしれませんがよろしくお願いします。
DJI FPVの映像は「アクションカメラ」に近い
- 4K 50fps・60fps
- フルHD:50/60/100/120fps
最大「4K60fps」で撮影することができるよ。
カメラはすごく小さいけど、高画質で撮影できます。
DJIはこれまでいろんな空撮用ドローンを発売してるけど、
小さなカメラでも4Kですごく綺麗な映像を撮影だぞ。
FOV150度で広角撮影可能
レンズの画角は「14.66mm」ですごく広角に撮影できるんだ。
イメージ的にはGoProみたいなアクションカメラを搭載しているのに近いかな。
iPhoneの画角が28mmだからすごくワイドに撮影できるんだぜ。
カメラの角度は上下調整可能
操作可能範囲:チルト-50° ~ 58°
カメラの角度は、 上下調整できるみたいだぞ!
従来の自作FPVでは、GoProをそのまま積載するため、遠隔でカメラ角度の調整ができなかったから、これはありがたいですね。
従来のDJI機は24mm
「24-28mm」の画角で撮影できるよ。
イメージとしては、空飛ぶ「iPhone」って感じだな。
時速は最大140km!2秒で時速100kmに加速!
最大時速は、驚異の時速140kmなんだ。
早すぎる!
自動車よりずっと速く飛べるじゃないか。
今までのDJIの空撮機は最大時速70kmほどだったから、2倍以上早く飛べるようになっています。
【注意】今までのドローンと比べると凶器
つまり操縦は従来の「DJI」機に比べてずっと難しくなっているのに、飛行速度は時速140kmとなっていることです。
万が一、人や器物に衝突した場合大けがどころでは済まない可能性があります。
そのため、従来のDJI機のつもりで購入することはやめた方がいいです。
ドローン初心者がいきなり手を出すことは相当なリスクがつくことを意味します。
3種類の飛行モード
- Nモード:初心者向け(従来のDJI機)
- Sモード:スポーツモード
- Mモード:マニュアル操縦
【Nモード】初心者向け
従来のDJI機と同じように安定したホバリング性能で初心者向け。
障害物の回避機能はないけど、減速する機能はある。
【Mモード】アクロモード
従来のDJIドローンは、各種センサーやGPSなどによりその場で、ホバリングしてくれてました。
それが完全に各種センサーを切った状態で、ドローンの水平から全てマニュアルで操作するモードになります。
つまり自分の操作だけで操縦することになるため、コントロールするにはそれなりの技術が必要です。
しかし、よりアクロバットな飛行を楽しむことができるのです。
メリットは、従来のDJI機にはないアクロバットな操縦感覚と、新しい映像表現ができること。
デメリットは操縦難易度があがるため、ドローン初心者にはおすすめできないこと。
【DJI Virtual Flight 】シミュレーターで練習すべし
名称 | DJI Virtual Flight |
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対応デバイス | iPhone 7 Plus ~ 12 Pro MaxまでのiPhone |
特徴 | DJI FPVの専用シミュレーター |
互換性 | DJI FPV Goggles V2、DJI FPV 送信機 2 |
URL | https://apps.apple.com/jp/app/dji-virtual-flight/id1541992396 |
「DJI Virtual Flight」は、FPVの飛行技術を練習するためのスマホアプリです。
先にも述べたように、FPV機の操縦を上達させるには、それなりの練習が必要です。
「DJI Virtual Flight」があれば、自宅でも手軽に練習することができるのでとても便利です。
【専用アプリ】DJI Fly
『DJI Fly』というアプリをスマホにインストールしましょう!
事前にお手持ちのスマホに合わせて、アプリをインストールしておきましょう!
いざドローンを飛ばすときにアプリが落ちてないと結構面倒です。
アプリの使い方
アプリを使いこなすと、撮影機能をフル活用することができます。
ぜひじっくり覚えましょう!
【まとめ】DJIがどこまで初心者でも操作しやすい設計をしているかに期待!
というわけで、「DJI FPV」について紹介させていただきました。
DJIと言えば、飛行安定性の高い優秀な空撮用ドローンが主流でしたが、
ついにFPVの分野に進出してきたということで超期待大です。
実際に操縦してみて、またレビューしますね!