【Zenmuse XT2】赤外線カメラ搭載ドローンの活用方法と特徴
どうもDRONE WALKER(ドローンウォーカー)編集長の吉武穂高です。
今回は、赤外線カメラの特徴や仕組み、そして赤外線カメラを搭載できるドローンを紹介します。
「赤外線カメラ」とは何か?
上記写真は、産業用ドローン(マトリス210)にカメラZenmuseXT2(通常カメラと赤外線カメラで同時撮影可能)を搭載して撮影した空撮写真になります。
赤外線カメラで、撮影すると独特な色で表現されます。
これは赤外線カメラを通じて「温度を可視化」したものになります。
人や動物などの生物から、道路、地面などそれぞれ熱を持っています。
熱と同時に赤外線も放出しており、これを赤外線カメラで画像処理することで温度の状態や差を人が確認できるようになるのです。
赤外線カメラは、温度を可視化できる!
赤外線カメラの仕組み
先にも紹介したように赤外線カメラとは、人や物質が発する「赤外線」をキャッチし、可視化するものです。
赤外線の特性として、可視光線と比べて直進性が強いです。
近赤外線だと衣服が透ける??
例えば、人を赤外線カメラで見る場合、通常のカメラでは衣服の段階で反射して見えます。
しかし、赤外線カメラの場合は衣服を透過して肌の部分で反射して見えるようになります。
これは透けてないですが、YouTubeに結構変な動画がいっぱいありました(^_^;)
赤外線カメラってどんな活用方法があるの??
- 鉄塔の電源検査
- ソーラーパネルの点検
- 屋根の点検
- 災害時、要救助者の検索
- 火災活動における火点の状況把握
- 獣害被害の動物探索
- 精密農業への活用
【活用法①】ソーラーパネルの点検
最も活躍が期待されるのは、ソーラーパネルの点検です。
ソーラーパネルに異常があれば、「ホットスポット」になって一目瞭然でわかります。
空からすることで点検時間も非常に短く済みます。
【活用法②】災害時の検索活動
ドローンといえば、災害活用のイメージがあると思います。
通常の空撮用ドローンでも、もちろんある程度の検索には使えます。
しかし、遭難者など木々の間にいる場合に発見することは不可能です。
赤外線カメラを活用することで、より救助者を発見する確率が高くなります。
【活用法③】うみがめの調査
マトリスの赤外線カメラを使ってうみがめの調査をしてみました。
【活用法④】獣害被害の調査
では次に現場活用が期待されるドローンを紹介していきます。
【ドローン①】DJI Matrice210
- 最大飛行時間:38分
- カメラ2基搭載可能
- 伝送距離:4km
- ペイロード重量:2kg
- デュアルバッテリシステム:氷点下での飛行可能
様々な悪環境下でも、安定した運用と特殊性能を持つカメラを搭載することができます。
【XT2】赤外線カメラと可視光カメラを同時搭載
現状、もっとも様々な産業分野で活躍しているXT2のカメラになります。
可視光と赤外線、両方を併せ持っております。
カメラを同時2基搭載可能
マトリスには200と210があります。
マトリス210では、カメラを2基搭載できるようになっております。
- XT2:赤外線カメラ搭載のデュアルレンズ
- Z30:光学30倍ズームで2㎞先の状況を確認
などのように、組み合わせて活用することで、1度のフライトで様々な活用の選択肢が広がります。
雨の中でも運用可能
ドローンは気象に非常に影響を受けやすい機材です。
通常の空撮用ドローンで、防水対応のモデルはほぼありません。(多少の雨ならまあ飛びますが。)
しかし、災害時などで活用する場合はできるだけドローンを飛ばせる環境
デュアルバッテリー・パワーシステム
自己発熱型のバッテリーで、氷点下での飛行中も自動でバッテリーを温めてくれます。
ドローンを運用する上で、バッテリーの温度と電圧の管理は非常にシビアです。
とりわけ氷点下などでは、神経を使います。
【ドローン②】Mavic2 ENTERPRISE DUAL
- ドローンベースはMavic2シリーズ
- 価格:35~40万円弱。公式サイトか代理店から見積もり発注
- デュアルカメラで以下2種類の機能
- カメラ①:通常の可視光カメラ
- カメラ②:赤外線カメラ搭載
- モジュラーアクセサリー搭載
- 飛行時間:最大31分
- 伝送距離:最大8km
- 全方向障害物センサー
赤外線カメラ搭載ドローンの入門機
何といっても価格の安さが魅力的です。
代理店業者による見積もりになるので、正式な価格は公表されてませんが、私が聞くかぎり「35~40万円」程度でした。
またドローンも「Mavic 2」シリーズで非常に扱いやすさと飛行安定性に定評のあるモデルです。
ドローン初心者でも安心して使うことができるドローンになります。
可視光カメラと赤外線カメラを同時搭載
最大の特徴は、XT2と同様に
- 可視光カメラ
- 赤外線カメラ
を2基搭載していることです。
欠点は解像度の粗さ
通常、業務用に使用する赤外線カメラは非常に高価です。
上記種のXT2と比べるとどうしても、画像の解像度は劣ってしまいます。
ソーラーパネルの点検、獣害調査など本格的に事業活用するのならば、しっかり予算を取ってマトリス210のドローンとXT2カメラを導入することをお勧めします。(価格は200万円程度)
動画レビュー
こちらは、実際に「Mavic2 ENTERPRISE DUAL」を購入した方のレビュー動画になります。(私ではありません。)
購入を検討している方には、とても参考になると思います。
【まとめ】
というわけで、赤外線カメラの特徴と活用方法、ドローンを紹介させていただきました。
今後、ドローンを活用した点検業務はますます主流になります。