ドローン空撮の仕事に必要な開業資金と必要機材&スキルを4ステップで紹介する
どうもDRONE WALKER(ドローン ウォーカー)編集長の吉武穂高です。
平昌オリンピックでドローンも飛びましたね。
最近テレビではドローンの空撮映像も増えました。
そんな中で、
『ドローンが新しい仕事として注目を集めている!』
と聞いた方もいると思います。
『もしかしたら自分にもワンチャンあるんじゃないの?』
と思っている方もいると思います。
しかし、ドローンを仕事にすると言っても様々なジャンルがあります。
- 空撮
- 農薬散布
- 測量
- インフラ点検
- 警備
- 物流
- 災害活用
- 地方創生
そこで今回はドローンでもっともオーソドックスな『空撮業務』を仕事についてどんな仕事になるのか?
またどんな手順を踏んでいくべきなのかをご紹介していきます。
【ステップ①】ドローンの空撮業務で活躍できる9分野
意識してテレビやさまざまな映像を見ると、今ではいろんな場所でドローンの空撮映像が見られるようになりました。
- 映画
- テレビドラマ
- ミュージックビデオ
- 観光プロモーションビデオ
- バラエティ番組
- イベント
- スポーツ
- ブライダル
- 災害活用
ウエディングムービー
日本でもドローン空撮をウェディングに入れている会社も増えてきました。
いろいろ見ているのですが、とりあえずドローン専門の会社が作る映像はとりあえずドローンというものがとても多いです。
ドローンは演出に華を添えるいちツールくらいに使った方がいいかもですね。
あとは『ストーリーライン』がほとんどできてない印象です。
沖縄観光プロモーション映像【北中城村】
乃木坂46 『裸足でSummer』
ドローンによるスポーツのフォーメーション戦術【SKYROBOT】
チームスポーツのフォーメション確認などにも使えますね。
その他ドローンの活用事例を知りたい方は!
30以上のドローンの活用事例をまとめてます。
色んな業種との組み合わせでドローンでどんなことができるのかぜひイメージしてみてください。
【ステップ②】ドローン空撮を仕事にするのは簡単ではないと知ろう
では次にドローンの空撮を本業にすることはなぜ難しいか紹介します。
【問題点】にわかドローンパイロットが多すぎる
空撮ドローンの価格がとても安くなったからため、たくさんのドローンパイロットがいるためです。
今テレビ番組で使用されているドローンの多くは DJI の空撮用ドローンがとても多いです。
よく使用されているのは、Phantom4ProやInspire2(インスパイア2)が多く、たまにMavicPROやSPARKで撮影した映像を見ることがあります。
MavicAIRやMavicPROのドローンは価格が15万円程度でも購入できるため、非常に空撮業務ができるため、非常に参入障壁が下がっています。
よく市場相場がわかっていないにわかドローンパイロットが破格値で空撮を行ったりと空撮業務の需要と供給のバランスが崩れています。
とはいえ、私自身も今からドローンを始めて空撮を仕事にするなら、タダでもいいから実績を作ろうと必死になると思いますので、あまりとやかくいうつもりはありません。
私自身もドローンの空撮業務も行ってますが、それだけで食っていくのはなかなか難しいと感じています。
ドローンを始めれば、新しい仕事になりそう
というほど甘くないはないのです。
【ステップ③】空撮業務に必要なドローンと機材
- 空撮用ドローン
- 編集用パソコン
- 映像編集ソフト
上記の3つは必須になります。
うまいことテレビ局などと提携して、ドローンの空撮だけに専念できれば、ドローンのみでもいいと思います。
しかし、ほとんどの人はいきなりそんな人脈も持っていないと思います。
そのため撮影から映像編集するためのパソコンやソフトなどは準備しておいた方がいいでしょう。
またゆくは撮影チームを組んで仕事をしていくにしろ、
- 映像の企画立案
- 打ち合わせ
- ロケハン
- ドローン空撮
- 映像撮影
- 編集
といった一連の流れは簡易的でも自分でもこなせるよな機材を揃えた方がいいです。
初めての空撮におすすめのドローン
- Mavic2 Pro
- MavicAIR
- PHANTOM 4 Pro
この3機種になります。
価格が10万円から20万円と非常に購入しやすく、
ドローンの安定性、映像性能ともに非常に優れております。
テレビ放送などでも使用されております。
1ランク上のInspire2(インスパイア2)もおすすめですが、価格が高いです。
これから空撮業務を考えている所初心者さんにとってはちょっとハードルが高いです。
(がっつりレンズを揃えると100万円以上かかります。)
知り合いのプロカメラマンさんは携帯性を考えて『MavicPRO』を所有しています。
あくまでメインは『地上のスチル撮影』であるため、ドローンは携帯性を重視しているためです。
逆にカメラやレンズスペックもしっかり見れて、Phantom4Proクラスでも欲しい映像が撮影できないと思う方は、Inspire2以上がいいと思います。
というわけでドローン初心者の方は空撮用ドローン1台目は、価格を抑えたモデルを選びましょう。
空撮業務に必要な初期資金
- ドローン:20万円弱
- パソコン:20万円弱
- 映像編集ソフト:5万円
初期資金はだいたい50万円程度といった所になります。
とはいえ、実際に業務活用しようと思うと、ドローンのバックアップ(予備機)も必要になってきます。
さらにバッテリー、SDカード、カメラ機材など諸経費が結構かかります。
- 今回はドローンをこれから始める!
- 仕事にしていく展望がある
という方向けですので、あれもこれも必要と言ってしまうと嫌になってしまうと思いますので、安めに見積もって計算しました。
ちなみに今私が仕事を見据えてドローンの機材を揃えるなら
- ドローン:MavicAIRかMavicPRO
- パソコン:MacBook ➡︎ 予算30万円のスペック
- 映像編集ソフト:Filmora(フィモーラ) ➡︎ 価格2万円(追加素材なども込み)
- 地上水中撮影:GoProHERO6 ➡︎ 5万円
- 地上撮影:OSMOMOBILE2 ➡︎ 約2万円
あたりを選択します。
できるだけ資金低めに始めて、どっぷりハマったら、それぞれのスペックをあげていく感じです。
GoProHERO6やOSMOMOBILEを加えたのは、今の私が結構多用しているのと、それを入れても資金50万円以内に収まるからです。
動画撮影におすすめのカメラ機材たち
- カメラ:動画撮影
- カメラジンバル:手ブレ防止
- マイク:音声収録
- パソコン:動画編集・作業効率化
- 動画編集ソフト:動画編集
- SDカード・ HDD:データ管理
私自身、2019年にユーチューバーデビューも果たしました。
おすすめのカメラ機材たちは以下にまとめてます。
【ステップ④】空撮業務を行うために身につけるべき必須スキル
- ドローンの操縦技術
- 空撮スキルを上げる。
- 映像の編集スキルを上げる
の3つのスキルが必要になります。
1つずつ解説していきます。
1:ドローンの操縦技術を上げる
スクールに通うか?独学で練習をするか?
ドローンの操縦技術を上げるために、スクールに通う方法があります。
スクールに通った方が効率よく操縦の基本を学ぶことができます。
ドローンを学ぶ時に必ず しも、スクールに通う必要はなく、自分で練習して操縦技術をあげることもできます。
デメリットは結構な費用がかかるということです。
メリット・デメリットはありますが、スクールに通った方が仲間もできますし、様々な情報交換もできます、予算に余裕があれば受けてもいいところです。
ただ勘違いしやすいのがドローンスクールに通ったからといってドローンの空撮業務ができるようになるわけではありません。
操縦技術と撮影技術は別の話です。
撮影技術を向上させるためには、様々なロケーションでドローンの空撮行う必要があります。
スクールに通って身につけられるのは、あくまでドローンパイロットとしての基本的な知識と技術の習得になります。
そこから先本当に業務活用できるスキルを身につけるためには、少なくとも30時間以上ドローンの操縦を行う、必要があります。
2:空撮と撮影スキルをあげる
先にも述べたように、ドローンの操縦スキルと、欲しい映像を撮影するスキルはまた別のスキルになります。
ディレクターがどんな映像を求めているのか?
どんな映像がほしいのか?
そういうことも踏まえてドローンの映像を撮影する必要があります。
写真撮影のスキルも必要
主は『映像』になりがちですが、『スチル撮影』も非常に重要です。
私自身、そのことに途中で気がつき、『一眼レフカメラ』を購入して、地上からも『ポートレート』や『イベント』撮影も行うようにしました。
ドローンの空撮は毎日のように撮影して練習するわけにはいかないですが、地上撮影は毎日でも撮影することができます。
地上撮影で『構図』や『カメラの基礎』について造形を深めていくことは大変重要です。
こうして改めてブログにして感じるのは、ドローンは飛ばせればいいやということから、それだけじゃダメだと気づいてとにかく必要な知識・技術を身につけることの連続でしたね。
何もバックボーンがない状態から仕事にするには、坂道をアクセル全開で駆け上がらないと行けません。
私もあまり考えずにドローン始めましたが、やる以上は必要なものを吸収しながら今も動いてます。
- すぐにお金になること
- すぐにお金にならないけど、未来への投資として時間とお金をかけるべきこと
このふたつのバランスが重要で、②に関しても時間・お金をかけて準備したことも無駄になることがあります。
だから仕事をする上で今『何に時間を使うべきか?』はとても重要でしっかり見極めることが大切ですね。
3:映像編集のスキルを上げる。
最後は『映像編集』のスキルです。
ドローンの操縦とは直接関係ありませんが、とても重要なスキルになります。
また映像の編集を自分で行うことによって、自分の撮影してきた空撮映像に『反省点』が生まれます。
- もっと必要なカットがあった
- カメラワークが雑だった
といった部分の多くは編集作業を通じて気づくことができます。
ドローンの操縦技術を向上させる上でも『編集作業』はしっかり練習しましょう。
また『映像』の世界は『カレーグレーディング』『ストーリーライン』『BGM選定』といったように、映像ごとに求められる『色調』や『物語』『音楽』も重要です。
センスも問われる部分ですが、根気強い作業と、日々勉強を繰り返すことで上達します。
テレビが好む色作りや映画風の色作りなど、深く突っ込めば突っ込むほどとても奥が深い世界です。
『映像編集』だけを仕事にしている方もいます。
ドローンから『編集』の世界にどっぷり浸かっている友人もいます。
映像系は『ビデオサロン』のような月刊誌で楽しみながらがおすすめです。
空撮一件あたりの単価をあげる方法
空撮業務の予算は人それぞれ異なりますので、一概には言えませんが、うちではだいたいこんな感じです。
- 人件費一人5万円
- 安全管理員5万円
- 映像編集 10万円〜
基本ここから打ち合わせなどで撮影難易度やロケ時間・先方の予算に応じて費用を増減させる形です。
これまでの経験上、基本安全管理員はつけた方がいいです。(私自身、今はドローンパイロットより安全管理員の方に回ることが多いです。)
だいたい予想外なアクシデントが起きること、ドローンパイロットは撮影に専念しているととにかくひとつでも不安要素を排除して撮影に望みたいです。
クライアントへの説明や安全管理などはまた別でスタッフを組んだ方が撮影に専念できます。
現場にドローンについて知識と経験が豊富な人が2人以上いると、お互い事前に危険な要素をあぶり出しと安全確認ができます。
その上で、どんな映像やカットがあるといいのか新しい知恵やアイデアも生まれやすく、クライアントによりよい提案もしやすくなります。
明らかに撮影難易度が低いと判断できるときは一人で撮影しますが、基本2人以上がいいと思います。
また映像編集もしっかりできるとそこでもしっかり仕事単価をあげることができます。
私もよくわかっていないときは、映像編集もサービスで行いましたが、ハッキリいって撮影よりも大変になりがちなのが『編集』です。
- 映像のチェック
- 編集作業
- クライアントへの確認
- 再修正
を繰り返すとどんどん時間と労力がかかります。
そのため、空撮業務よりずっと時間がかかるのです。
そのため、プロの仕事としてしっかり予算を取ってもらえるよう編集スキルをあげておくことをおすすめします。
まとめ|参入障壁が低い分、空撮を仕事にするのは相当な努力が必要
というわけでざっくりですが、空撮業務についてご紹介させていただきました。
このブログでもよく紹介しているように『ドローンを仕事に!』
と思ったら真っ先に出るのが『空撮業務』です。
私自身、ドローンを飛ばせる時点で珍しいから仕事になりそう!
と思って始めましたが、そう甘くない世界だと悟りました。
またドローンを飛ばす技術以外にも身につけるべきスキルがたくさんあることもわかっていただけたと思います。
結局ドローン以外にもかなりの時間とお金、労力を割いてきているんですよね。
2018年現在、DJIの優秀な空撮ドローンは価格20万円以内の予算でも十分なレベルの機材が購入できてしまうことから、ライバルがどんどん増えています。
そのため『空撮業務』そのもののニーズは年々増加しているものの、それ以上に飽和しているのが『ドローンパイロット』です。
ただそれは地上の『カメラマン』や他のビジネスでも同じですよね。
ですので、『空撮業務』を仕事にするには、他社にはない『差別化』と自分の得意ジャンルやニッチな市場を見つける必要があります。
ドローンは空撮だけではなく、様々なジャンルや産業とも非常に親和性が高いです。
いろいろなビジネスとの関連を持つためにも、ドローンの空撮から始めてみるのもありかもしれませんね。
またドローンをきっかけにいろんな業種とも関わることができ、新しいものが見えるようになってきました。
私自身はドローンで人生が変わりました。
正直楽な世界ではないですが、日々仕事と勉強を繰り返しながら、いろんな経験ができてとても楽しいですよ。
とりあえず趣味でいいからドローンを始めて見たい方は以下の記事をご覧ください。
その他産業分野やビジネスに興味があるかたは以下の本を参考にしてみてください。